浅野川はおんな川、
犀川はおとこ川と呼ばれています。
誰がつけたのでしょう、
言われてみればなるほど、
その呼称がぴったりです。
ゆるやかにしとやかに流れるおんな川、
雄大に包み込むように流れるおとこ川。
金沢三文豪のひとり、
幼少時代を過ごしました。
「幼年時代」を読むと、
今も昔も変わらない犀川を感じます。
氾濫を繰り返し「暴れ川」と異名を
取ったこともある犀川。
どうかこれからは暴れることなく、
おおらかに雄大に、
金沢を包み込んでくれますように…。
川縁から犀川大橋を。
犀川大橋から雨宝院を。
うつくしき川は流れたり
そのほとりに我は住みぬ
春は春、なつはなつの
花つける堤に座りて
こまやけき本のなさけと愛とを知りぬ
いまもその川ながれ
美しき微風とともに
蒼き波たたへたり
(室生犀星 叙情小曲集より)
《犀川》おとこ川 全長34.5㎞
鋼製曲弦ワーレントラス橋